032応其上人と秀吉と橋本の町

  • 伊都

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地域
時代

 地名に採用されたり、学校名に掲げられたりと、橋本において「応其上人」という名前は市民にすっかり溶け込んだ存在です。応其上人とは天正元年(1573)に高野山へ入山して出家した僧で、一説には武士の出身だったとの言い伝えも残る人物。名を挙げた功績は数多いが、なかでも高野山の滅亡を救うべく、豊臣秀吉と交渉した使者としての活躍が有名。かつて安土桃山時代に、紀伊へ侵攻するため紀州征伐に乗り出していた織田信長と秀吉。秀吉は信長亡き後も、近隣のエリアを次々に攻めて焼き払いました。信長に抵抗していた高野山を焼打ちにしようとしていましたが、応其上人の巧みな交渉術によって全山の滅亡をなんとか回避。秀吉からも信任を得て、それ以降は高野山再興に向けて協力体制を敷くこととなります。時の権力者から認められた応其上人は、この地の繁栄のため税改正に着手したほか、「橋本」の由来となった紀ノ川の架橋など辣腕ぶりを発揮。また現在も使用されている平谷池や岩倉池などの灌漑用池を改修し、村人たちが生活しやすい環境を整えました。それらの偉大な功績は語り継がれており、橋本市の各所で応其上人の足跡を辿ることができます。

images平谷池が一望できる高台にある応其の供養碑。この池を含め各所の溜池は現役で使用されているところも多く、今なお橋本の町の農業発展に貢献しています

images長年の風雪に耐え続け、神々しささえ漂う岩倉池そばの石塔。こちらも応其の功績を称える史跡であります

images応其寺の上人像は穏やかな表情が印象的

images広々とした応其小学校の隅に建つ上人の碑

モデルコース

  • 起点. 京奈和道橋本東IC

    車で5分

  • 1. 岩倉池15分地図

    いわくらいけ

    天正年間(1573〜1593)、応其上人によって改修が指示されて整備された大きなため池。傍らには天正18年(1590)3月と記された五輪石塔が建てられており、水の恩恵を受けた村人らが感謝の思いをここで祈願しました。また一説ではこの池から水を引き、6つの村の水田を潤したともいわれています。

    • その他
    住所
    橋本市隅田町霜草
    電話番号
    0736-33-1111(橋本市教育委員会 文化スポーツ係)
    営業時間
    見学自由
    定休日
    見学自由
    料金
    見学自由
    駐車場台数
    なし

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    車で20分

  • 2. 応其寺30分地図

    おうごじ

    高野山真言宗の寺院で、かつて応其上人が再建に尽力したとの言い伝えが残ります。ご本尊の救世観世音菩薩のそばには上人像が安置されていて、今なお界隈の平穏を祈り続けています。豊臣秀吉から送られた古文書や古記録類を所蔵し、山門・鐘楼をはじめ上人とゆかりのある寺宝にもふれることができます。

    • 社寺関係
    住所
    橋本市橋本2-3-4
    電話番号
    0736-32-0218
    営業時間
    8:00〜17:00
    定休日
    参拝自由
    料金
    参拝自由
    駐車場台数
    3台

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    車で20分

  • 3. 応其小学校10分地図

    おうごしょうがっこう

    応其上人の名前を掲げる小学校。運動場の一画には上人の碑が建つほか、上人が整備を手がけた「引の池」からの水が流れているなど、上人とは関わりが深い。なお学校内へ無断で入るのは禁止されているのでご注意ください。

    • その他
    住所
    橋本市高野口町名古曽19-1
    電話番号
    0736-42-2067
    営業時間
    見学は原則不可
    定休日
    見学は原則不可
    料金
    見学は原則不可
    駐車場台数
    なし

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    車で25分

  • 4. 平谷池15分地図

    へいだにいけ

    紀の川南岸でもっとも大規模な農耕用溜池は周囲約750m、池堤約100mのスケールを誇ります。こちらも岩倉池同様、応其が農業水利の充実を図るために整備を主導したといわれており、今もなお往時と変わらぬ姿を残しています。池を見下ろす高台には上人の功績をたたえる供養碑が現存しています。

    • その他
    住所
    橋本市南馬場
    電話番号
    0736-33-1111(橋本市教育委員会 文化スポーツ係)
    営業時間
    見学自由
    定休日
    見学自由
    料金
    見学自由
    駐車場台数
    なし

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    車で15分

  • 5. くにぎ広場30分地図

    くにぎひろば

    一年を通して地元の農家が栽培した農産物を販売するほか、コロッケといった加工品も扱っています。なかでも11〜3月頃に販売するごぼう「はたごんぼ」がイチオシ。一度は栽培が途絶えた地元の伝統野菜で、太くて香り豊かなおいしさがあります。

    • お土産処
    住所
    橋本市南馬場506-5
    電話番号
    0736-33-5288
    営業時間
    9:00〜17:00
    定休日
    火曜休
    駐車場台数
    20台

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    車で10分

  • 6. 木間暮60分地図

    きまぐれ

    細い山道を上ったところにあるレストラン。店主手造りの石窯で焼くピッツァが評判で、手頃なセット1200円からおまかせコース2100円までが幅広くそろっています。窓の向こうに広がる壮大な景色もキレイです。

    • 飲食関係
    住所
    橋本市西畑489-1
    電話番号
    0736-34-2871
    営業時間
    11:00〜17:00
    定休日
    木曜休
    駐車場台数
    3台

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    車で60分

  • 7. 青厳寺(金剛峯寺)40分地図

    せいがんじ(こんごうぶじ)

    金剛峯寺の前身の寺で、豊臣秀吉の母親・大政所の菩提を弔うために建てられた。開基された頃は剃髪寺と号されていたという。建立する際の建設費用は、秀吉からの多額の寄付でまかなわれたとも。

    • 社寺関係
    住所
    伊都郡高野町高野山132
    電話番号
    0736-56-2011 (総本山金剛峯寺)
    営業時間
    境内自由
    定休日
    境内自由
    料金
    境内境内自由(内拝=大人1000円、小学生300円)
    駐車場台数
    P66台(金剛峯寺第8駐車場)

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    車で45分

  • 終点. 京奈和道かつらぎ西IC

秘話

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    秘話 1応其上人が手がけた橋地図

    今でこそ自動車が往来する大きな橋がいくつも架かる紀の川ですが、応其が存命していた頃は橋がなく、村人・旅人らは不便さを感じていました。そんな不満を解消するべく上人は天正15年(1587)に、紀の川をまたぐ橋の建設に着手。そして待望だった長さ130間(約236m)の大橋が誕生しました。

    住所
    橋本市南馬場(紀の川)
    電話番号
    なし
    営業時間
    見学自由
    定休日
    見学自由
    料金
    見学自由
    駐車場台数
    なし

インスタ
映え

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    インスタ映え 1整然と立ち並ぶ鮮やかな朱色の鳥居地図

    商売繁盛・健康・方策の神様として知られる丸高稲荷神社には、85基もの鳥居がずらり。朱色の鮮やかなアーチは思わずカメラを構えたくなる華やかさ! また約150本の桜が彩る花見シーズンはよりフォトジェニックに。

    住所
    橋本市紀ノ光台1
    電話番号
    0736-32-0188(隅田八幡神社)
    営業時間
    境内自由
    定休日
    境内自由
    料金
    境内自由
    駐車場台数
    約10台

立ち寄り
スポット

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    立ち寄りスポット 1平谷池応其上人記念碑地図

    へいだにいけおうごしょうにんきねんひ

    橋本の町を開いたとされ、高野山中興の祖とも目される、応其上人の業績を永世に讃えるために建立されました。自然石の板碑には「天正十八年庚寅 當池修榮本願木食興山上人應其 正月十四日 馬場 清水村中」との文字が銘されています。

    • その他
    住所
    橋本市南馬場
    電話番号
    0736-33-6106(橋本市役所)
    営業時間
    見学自由
    定休日
    見学自由
    料金
    見学自由
    駐車場台数
    なし
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    立ち寄りスポット 2真田庵(善名称院)地図

    さなだあん(ぜんみょうしょういん)

    配流後、真田昌幸・幸村の父子が閑居した屋敷跡に建つ寺院。敷地内にある幸村が落雷を封じ込めて里人の難を救ったという伝説が残る「雷封じの井」、昌幸の霊をこの地の守り神として祀ったとされる「真田地主大権現」は必見。

    • 社寺関係
    住所
    伊都郡九度山町九度山1413 
    電話番号
    0736-54-2019(九度山町役場)
    営業時間
    9:00〜16:00
    定休日
    無休
    料金
    真田宝物資料館入館料=200円
    駐車場台数
    なし
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    立ち寄りスポット 3九度山・真田ミュージアム地図

    くどやま・さなだみゅーじあむ

    真田家三代に渡るストーリーを、後世に向けて伝えることを目的にオープン。戦国末期に生きた勇将の九度山とのかかわりを、パネル展示とムービーで分かりやすく紹介しています。年に数回実施する企画展もチェック。

    • 美術館・博物館等
    住所
    伊都郡九度山町九度山1452-4
    電話番号
    0736-54-2727
    営業時間
    9:00〜17:00(最終入場16:30)
    定休日
    月・火曜休(祝日の場合は営業、翌平日休)
    料金
    入館料=500円
    駐車場台数
    なし

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