059徐福伝説 〜不老不死を求めて〜

  • 東牟婁

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 和歌山県南部に位置する新宮市は、太平洋の大海原に面し、沿岸を黒潮が流れる温暖な地。そんな新宮の熊野川の河口近くにある蓬莱山は、こんもりと半球型の美しい形をしていますが、今から2200年ほど前、これを見てここに上陸したといわれているのが徐福(じょふく)という人物です。徐福は秦の始皇帝の命で、東方海上の三神山にあるという不老不死の仙薬を探すために、3000人の童男童女を引き連れ船出。何日もかけた大航海の末にたどり着いたのが、日本の熊野地方とされています。徐福一行はこの地で「天台烏薬(てんだいうやく)」という生薬となる植物を発見しましたが、温暖な気候、美しい風景、さらには土地の人々の温かさに触れ、ついに熊野を永住の地と定めます。そして田畑を開墾しただけでなく、農業や漁業の技術、さらに捕鯨などを伝えたといわれています。徐福に関する伝説は日本各地で伝えられ、中国でも実在した人物として1980年代頃に学術発表されました。徐福ゆかりの地が注目されていますが、なかでも新宮は徐福渡来の地として数多くの伝承資料が残っており、悠久の時と遼遠の海を越えた歴史ロマンを感じることができます。

images中国大陸からはるばる海を越えてやって来た徐福は、熊野灘でこんもりとした蓬莱山を発見し、上陸したと伝えられます。その麓には阿須賀神社が鎮座しています

images徐福が最初に日本の土を踏んだ地点とされる場所は、蓬莱山のほど近く。徐福上陸の地の記念碑があります

images徐福公園には徐福の墓が佇んでいます

images熊野速玉大社にある熊野神宝館

モデルコース

  • 起点. JR新宮駅

    徒歩で5分

  • 1. 徐福公園・天台烏薬20分地図

    じょふくこうえん・てんだいうやく

    極彩色の楼門は新宮市のシンボル。楠の巨木と天台烏薬の木に囲まれた園内には、徐福の像や墓所、不老の池などがあります。由緒版は公園の完成を記念して始皇帝が徐福と出会ったという中国・龍口市から贈られたものです。天台烏薬はクスノキ科の常緑灌木で、近年の研究によれば活性酸素除去作用があるといわれています。

    • 城・庭園・公園・温泉等
    住所
    新宮市徐福1-4-24
    電話番号
    0735-21-7672(新宮徐福協会)
    営業時間
    8:30〜17:00
    定休日
    無休
    料金
    散策自由
    駐車場台数
    あり

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    徒歩ですぐ

  • 2. 徐福像10分地図

    じょふくぞう

    徐福の石像の脇にある不老の池には、徐福を支えた7人の重臣にちなみ、それぞれが有していた7つの徳、和・仁・慈・勇・財・調・壮が刻まれた石柱が立ち、7匹以上の鯉が泳ぎ、北斗七星の形に石橋が渡されています。

    • 城・庭園・公園・温泉等
    住所
    新宮市徐福1-4-24
    電話番号
    0735-21-7672(新宮徐福協会)
    営業時間
    8:30〜17:00
    定休日
    無休
    料金
    散策自由
    駐車場台数
    あり

    images

    徒歩ですぐ

  • 3. 徐福の墓10分地図

    じょふくのはか

    熊野の伝説によれば、徐福はこの地で亡くなったとされ、中国でもここに徐福の墓があることが定説になっています。現在の墓碑は、紀州藩の祖徳川頼宣の命で儒臣の李梅渓(ばいけい)が揮毫したもので、元文元年(1736)6代藩主宗直によって建立されました。7人の重臣は、徐福が眠る右側の「七塚の碑」に祀られています。

    • 城・庭園・公園・温泉等
    住所
    新宮市徐福1-4-24
    電話番号
    0735-21-7672(新宮徐福協会)
    営業時間
    8:30〜17:00
    定休日
    無休
    料金
    散策自由
    駐車場台数
    あり

    images

    徒歩ですぐ

  • 4. 徐福公園売店20分地図

    じょふくこうえんばいてん

    徐福御守250円など徐福グッズのほか、入浴剤や石けん、お茶などの天台烏薬を使った商品はお土産にもおすすめ。記念写真撮影などに利用できるチャイナドレスのレンタルも可。レンタサイクルの拠点でもあります。

    • お土産処
    住所
    新宮市徐福1-4-24
    電話番号
    0735-21-7672(新宮徐福協会)
    営業時間
    8:30〜17:00
    定休日
    無休
    料金
    レンタサイクル利用料=1日500円
    駐車場台数
    あり

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    徒歩で5分

  • 5. 徐福寿司駅前店60分地図

    じょふくすしえきまえてん

    新宮名物のさんま姿寿司(650円)は、柚子の香りが食欲をそそります。地魚が味わえるにぎり寿司のほか、勝浦産マグロのだしで煮た昆布を巻いた昆布寿司1個90円や真空調理で旨みを閉じ込めた熊野牛の巻き寿司1個170円も。

    • 飲食関係
    住所
    新宮市徐福2-1-9
    電話番号
    0735-23-1313
    営業時間
    10:00〜17:00
    定休日
    木曜休
    駐車場台数
    P1台

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    徒歩で10分

  • 6. 徐福上陸の地20分地図

    じょふくじょうりくのち

    阿須賀(あすか)神社の南東約100mに位置し、灯籠型の記念碑が熊野川沿いの遊歩道に建てられています。霊薬を探し求め蓬莱山を目指した徐福がここに上陸、第一歩を記したとされている場所です。

    • その他
    住所
    新宮市阿須賀
    電話番号
    0735-22-2840(新宮市観光協会)
    営業時間
    見学自由
    定休日
    見学自由
    料金
    見学自由
    駐車場台数
    Pなし

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    徒歩ですぐ

  • 7. 蓬莱山・阿須賀神社30分地図

    ほうらいさん・あすかじんじゃ

    徐福が目指したという標高約38mの蓬莱山は、古来より崇敬を集めてきた神奈備(かむなび)で、常緑樹に覆われています。その南麓にある阿須賀神社は紀元前423年の創建とされ、境内には徐福を祀った祠や、元の支配に追われ北条時宗の招きで来日した宋の僧、無学祖元が自らを徐福に重ね合わせて詠んだ漢詩の石碑があります。

    • 社寺関係
    住所
    新宮市阿須賀1-2-25
    電話番号
    0735-22-3986
    営業時間
    境内自由
    定休日
    境内自由
    料金
    境内自由
    駐車場台数
    P5台

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    徒歩で20分

  • 8. 熊野速玉大社40分地図

    くまのはやたまたいしゃ

    熊野三山のひとつで、神倉山に降臨した熊野の神々を景行天皇の時代に現在の社地に真新しい初めての宮を造営したことから「新宮」とも呼ばれ、地名の由来ともいわれています。また、1200点の国宝古神宝を所蔵、一部を熊野神宝館で展示しています。

    • 社寺関係
    住所
    新宮市新宮1
    電話番号
    0735-22-2533
    営業時間
    日の出〜日没(授与所は8:00〜17:00)
    定休日
    境内自由
    料金
    境内自由、神宝館拝観料=500円(高校生以下無料)
    駐車場台数
    P50台

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    徒歩で20分

  • 終点. JR新宮駅

秘話

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    秘話 1熊野速玉大社の「木板浮雕人物図」と徐福地図

    室町時代に足利義満が奉納したと伝えられる調度品を中心に、約1200点もの貴重な文化財を所蔵する熊野速玉大社の「熊野神宝館」。ここには『木板浮雕人物図』も保存されていますが、この図に描かれている人物が徐福ではないかといわれています。

    住所
    新宮市新宮1
    電話番号
    0735-22-2533
    営業時間
    日の出〜日没(授与所は8:00〜17:00)
    定休日
    無休
    料金
    神宝館拝観料=500円
    駐車場台数
    P20台

インスタ
映え

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    インスタ映え 1徐福公園のライトアップ地図

    徐福公園のシンボル、高さ9m、幅17mの楼門を4基のLED照明でライトアップ。時間とともに色合いが変化し、幻想的。年末年始やプレミアムフライデーなどに点灯します(点灯日時は問い合わせを)。

    住所
    新宮市徐福1-4-24
    電話番号
    0735-21-7672(新宮徐福協会)
    営業時間
    8:00〜17:00(5〜8月は〜19:00)
    定休日
    無休
    料金
    散策自由
    駐車場台数
    あり

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